４．　レイヤ（データの階層）について

本章では、以下について説明しています。

○

レイヤの種類

○

レイヤに対する操作

・レイヤの新規作成

・DB項目の編集

・DB項目の型編集

・レイヤ情報の編集と確認

４．１　レイヤの種類

フリーソフトウェアFalconEyeGISでは、9つのレイヤを扱うことができます。

以下に、各レイヤの特徴について説明します。

ポイント（点）

位置座標の情報を持つ点データ。
ポイントのアイコンを選択し、地図上に表示することができます。
レイヤを代表するアイコンを一つ設定しますが、各データごとにアイコンを設定することもできます。
※各データごとにアイコンの設定：個別描画属性（線・面）
※「アイコン画像作成ツール」「文字画像作成ツール」で独自のアイコンを作成し、それを使用することも可能です。

ポリライン（線）

2点以上の座標情報を持ち、図形が閉じていない線のデータ。
線の色、透過度合い、線種、線幅を設定することができます。

ポリゴン（面）

図形が閉じている面のデータ。
矩形の色、透過度合い、枠線の線種、線幅、及び矩形内の塗潰しの色、透過度合いを設定することができます。

テキスト（文字）

文字情報のデータ。
文字種別、フォント種別の指定ができます。
文字の枠線の線種、線幅、及び線の色（透過度合いの設定も可能）を設定することができ、文字枠内の塗潰しの色（透過度合いの設定も可能）を設定することができます。
文字の拡大、縮小表示、回転表示が可能です。

画像

設置点の座標情報と画像の表示位置、サイズ等の情報を持つ画像データ。
設置点と画像の表示位置を設定でき、それぞれの表示位置を調整できます。
画像の拡大、縮小表示、回転表示が可能です。
画像を小さなアイコンに切替えて表示することもできます。

Exif画像（位置情報付き画像）

ファイルを地図上にドラッグすると、その画像の撮影時の位置情報を用いて、地図上に画像を登録・表示します。
画像の拡大、縮小表示が可能です。
画像を小さなアイコンに切替えて表示することもできます。

添付ファイル

ファイルを地図上にドラッグすると、その位置にアイコンが表示され、レイヤに登録されます。
添付ファイルを開く場合は、「図形編集」の「添付ファイルを開く」を選択し、地図上の添付ファイルのアイコンをダブルクリックします。
ファイルが開けない場合は「１４．１　ツール」の「プログラム起動パス設定」でプログラムのパスを登録することにより、添付ファイルを開くことができるようになります。

付箋紙

地図上に付箋紙を貼り付けることができます。

吹出し

地図上に吹出しを貼り付けることができます。

４．２　レイヤに対する操作

（１）　レイヤの新規作成

・「レイヤ・DB編集」タブを選択します。

・レイヤ追加のコンボボックスよりレイヤの種類を選択します。

・DBの項目情報を編集する。

編集の方法として、以下の３種類があります。

①

個別にDB項目名、データ型を設定する。

②

「システムで予約済みの項目を設定する(1)」を選択する。

③

「システムで予約済みの項目を設定する(2)」を選択する。

DB項目名を入力し、データ型を選択して下さい。

データ型が実数の場合は、小数点以下桁数を選択して下さい。

DB項目名は、全角文字の場合は、5文字まで、半角文字の場合は、10文字までです。

新規に追加できる項目数は10個までです。10個を超える場合は、レイヤの新規作成後、

再度「DB項目編集」の画面を呼び出し、追加して下さい。

項目数は最大255個までです。

・DB項目名「説明」について

名称「説明」のDB項目は、複数行の文章が入力でき、入力領域も大きくなります。

「DB一覧編集」「DB一覧表示」画面では、改行せずに、1行で表示されます。

CSV出力時は改行コード（情報）を空白文字に変換して、ファイルに出力します。

「DB個別ダイアログ表示」画面では、入力画面と同様に改行して表示します。

※「DB個別ダイアログ表示」画面は、「印刷」、及び「画像の保存」で地図と重ねて印刷、画像の保存が

　できます。

・DB項目が0個の状態で、登録した場合について

DB項目の定義情報が0個の状態で登録された場合、内部的に「内容1」（文字型）というDB項目を

作成します（本システムでは、1個以上のDB項目が存在しなければなりません）。

DB項目が「内容1」の1個のみである場合は、新規に図形を登録するとき、及び個別の複写時にDB項目

の入力画面が表示されません。連続して図形の追加、複写ができます。

※後でDB項目一覧編集画面からまとめて項目値を入力することもできます。

（２）　DB項目の編集

DB項目の追加、不要なDB項目の削除等の編集ができます。

編集機能

説明

DB項目の追加

最大255個まで登録が可能です。

DB項目の削除

一度削除すると復元することはできません。

DB項目の名称変更

半角英数字10文字まで、全角文字であれば5文字までです。

小数点以下桁数の変更

0桁～19桁の範囲で設定できます。0桁を設定すると整数表示になります（小数点が表示されません）。

データの型について

データの型は以下の3種類です。

データ型

説明

文字型

半角英数字、全角文字が使用できます。
最大文字数は255文字です。
※255文字を超えているDB項目値があり、そのレイヤをシェープファイルに出力した場合は、Memo型（M）として出力されます。

数値型

整数、実数が扱えます。
　・整数値の範囲　-9223372036854775808～9223372036854775807
　・実数値の範囲
　　　マイナス：-1.79769313486231570E+308 ～ -4.94065645841246544E-324
　　　プラス：4.94065645841246544E-324 ～ 1.79769313486231570E+308
　　　小数点以下桁数は1～19を指定できます。
　

日付型

8桁固定の書式です。
（例）　２０１３年１月２日の場合　・・・　「20130102」

（３）　DB項目の型編集

DB項目のデータ型を変更することができます。

読み込んだファイルの数値データの型が文字型で定義されている場合に、そのDB項目を数値型に変更し、

数値型としての検索、主題図の作成等ができるようになります。

変更元の型

変更先の型

説明

文字型

数値型

数字の文字列を数値型に変更します。
※一覧表でのソートは、数値として並び換えられるようになります。
※主題図の各機能で、数値として扱うことが可能になります。

日付型

日付を数値型に変更します。

数値型

文字型

数値を文字型に変更します。

日付型

数値を日付型に変更します。

日付型

文字型

日付を文字型に変更します。
8桁の年月日の情報が8桁の文字列に変更されます。

数値型

日付を数値型に変更します。
8桁の年月日の情報が8桁の数値に変更されます。
※一覧表でのソートは、数値として並び換えられるようになります。
※主題図の各機能で、数値として扱うことが可能になります。

※変換できないデータがあれば、エラーになります。

※変換時のオプションで、エラーが発生する箇所を空文字にすることも可能です。

「型変更」ボタンをクリックすると、型変更の画面が表示されます。

変更後のデータ型を選択し、「設定・終了」ボタンをクリックすると、データ型が変更され、以下のメッセージが

表示されます。

型変更ができないデータ値がある場合、以下のようなエラーメッセージが表示されます。

「変換できないDB項目値は空文字にする」にチェックを入れると、型変更ができないデータは、

空文字に書き換えます。エラーメッセージは表示されません。

（注意）一旦、空文字に書き換えられると、元の値に戻すことはできません。

（４）　レイヤ情報の編集と確認

レイヤ（編集用）の画面、レイヤ（背景用）の画面は、下図の方法で表示することができます。

【編集項目】

項目

説　明

レイヤ名

半角英数字、全角文字が使用できます。
文字数に制限はありませんが、長過ぎる場合は、画面の表示欄に収まらない場合があります。

表示順位

ファイルを読み込むごとに、もしくは新規レイヤを登録するごとに最終順位に10（最終順位が端数の場合は10以上の値）が加算された値が設定されます。

表示順位を変更する場合、例えば、10の後に表示、20より前に表示であれば、11～19を設定して下さい。

表示（有無）

表示、非表示の切替え設定ができます。

データ破棄

チェックを入れて｢設定」または「設定・終了」をクリックするとレイヤのデータを破棄するかどうかの確認メッセージが表示されます。
（注意）一旦、破棄されると、復元することはできません。

最少スケール

該当レイヤが表示される縮尺の範囲の最少縮尺値です。
地図の縮尺が、ここで設定したスケール値より小さい縮尺になった場合、このレイヤは地図上に表示されなくなります。

縮尺に応じて、どのレイヤを表示するかを制御できます。

最大スケール

該当レイヤが表示される縮尺の範囲の最大縮尺値です。
地図の縮尺が、ここで設定したスケール値より大きく縮尺になった場合、このレイヤは地図上に表示されなくなります。

縮尺に応じて、どのレイヤを表示するかを制御できます。

描画属性ボタン

レイヤの種別に応じた描画属性の編集画面を呼び出します。
編集方法については、「５．４　描画属性情報の設定」を参照。

【確認項目】

項目

説明

ファイル名

読み込んだファイルの名称が表示されます。
（画面から新規レイヤを登録した場合は空白です）

ファイルの表示エリアにマウスのフォーカスをあてると、そのファイルを読み込んだときのフルパスファイル名が表示されます。

※どのファイルを読み込んで作成されたレイヤかを確認できます。

図形種別

図形（レイヤ）の種別が以下の略称で表示されます。
　・ポイント（点）レイヤ　　・・・　点
　・ポリライン（線）レイヤ　・・・　線
　・ポリゴン（面）レイヤ　　・・・　面
　・テキストレイヤ　　　　　・・・　文（または文字列）
　・画像レイヤ　　　　　　　・・・　画（または画像）
　・Exif画像レイヤ　　　　　・・・　E画（またはExif画像）
　・添付ファイルレイヤ　・・・　添（または添付ファイル）
　・付箋紙レイヤ　　　　　　・・・　付（または付箋紙
　・吹出しレイヤ　　　　　　・・・　吹（または吹出し）

データ個数

マルチ図形（複数の図形から成るデータ）は、データ個数としては、1個とカウントします。
※この情報により、どのレイヤのデータがメモリを多く消費しているかを判断するための目安になります。

座標点数

レイヤに属している全図形の座標の合計数です。
※この情報により、どのレイヤのデータがメモリを多く消費しているかを判断するための目安になります。

表示色

そのレイヤの描画サンプルです。
画像、Exif画像、添付ファイルレイヤの場合は、空白です。